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雑学 ヘルスケア

臨床内科専門医に聞く。顔色が青白い、土色、赤い……、どんなサイン?「土色:老廃物を出していない」

先日、「顔色が悪いよ」と複数の同僚から言われ、何やら不安になりました。睡眠不足や心配ごとがあるときは「顔に出る」と言いますが、なぜ心身の健康状態が顔色に反映されるのでしょうか。

臨床内科専門医で正木クリニック(大阪市生野区)の正木初美院長に、医師は患者の顔色をどう判断するのか、顔色と健康の関係、出勤前、商談前に顔色をよくする方法などをお尋ねしました。

顔色には、精神的疲労が大きく関係する

顔色について、正木先生はこう説明します。
「顔には血管が集まっています。お風呂あがりや運動後には、ほんのり赤みがかった血色になるように、顔の色合いは血液の循環と密接に関わっています。血行が悪くなると、顔色も悪くなります。

不安や心配ごとがあるとき、疲れたとき、睡眠不足のときなどは、副交感神経が働かずに血管が硬くなって血流が滞ります。つまり、顔色には精神的疲労も大きく関係します」

患者さんの顔色を見られて、どんなふうに判断されますか。

「診察室のドアを開けて入ってこられた瞬間に、顔色を見ます。立ち居振る舞いや声の調子、背筋の伸びなども同時に目に入りますが、顔色が良くないと血行が悪くて全体に活気がなく、免疫力が落ちている、抵抗力が弱まっていると判断します。

顔色はもろに健康状態を反映しますから、体調をチェックする目安になります。異変のサインが表れることもあります」(正木先生)

具体的な顔色と特徴

「青白い、青ざめている場合は、『体の冷えによって体温が低下している』と考えられます。顔の皮膚の血管が収縮して血流が滞っているからです。原因には、運動不足、過剰な冷房、冷たいジュースやアイスクリームなどの体を冷やす飲食物のとり過ぎ、過度なダイエットによるエネルギー不足、ストレスなどが挙げられます。

また、唇の血の気が薄くて青白い、下まぶたをめくると白っぽい場合は、『貧血』を疑います。めまい、だるさ、息切れ、疲労が激しいといった症状はないか、また、心臓の働きなどを確認します。

土色がかった顔色は、『老廃物を排出できない』ときに見られます。特に、リンパ液の流れが滞っているとき、肝臓や腎臓の機能が低下している場合は、老廃物が処理されにくい状態です。

赤みが強い場合は、主に、『発熱、高血圧症、のぼせ、多血症』の可能性が考えられます。

これに加えて太った場合は、血液中の脂質が多く、血液がドロドロの状態だと予想され、血液を押し出す心臓に負担がかかって顔の赤みが強くなります。年齢を問わず、メタボリックシンドロームや糖尿病などの可能性もあります」(正木先生)

「顔色は人から指摘されてはっと気づくことが多いのですが、健康かどうかを自己判断するには、日ごろからいつもの自分の状態を見ておくことが重要です」と話す正木先生は、顔の血流を促す方法についてこう続けます。

顔の血流を促す方法

1.顔の血液の流れを促したいときは、手のひらで顔全体を押さえ、目元、ほお、あごを中心に圧をかけてゆるめるを3~5回ほど繰り返します。

2.次に、あごからほお、目元、額へと顔の下部から上に向かって、手のひらや指の腹でやさしくマッサージしましょう。

3.首や肩がこって筋肉が緊張していると、血流やリンパ液の流れが滞りやすくなります。耳の後ろから鎖骨に向かって、上から下へ複数の指や手のひらを使って、すーっと優しくマッサージしてください。

さらに、商談前などの即効ケアには、次の方法をご紹介。

1.顔をおもいっきり縮めましょう。顔全体を鼻に集めるようなイメージです。

2.次に、顔をおもいっきり開く。目と口を全開しましょう。

「これらを3~5回ほど繰り返すと顔の血行がよくなります。こういう動作は精神疲労を改善することもありますから、疲れたと思ったときはいつでも行ってください」(正木先生)

顔色が改善されない時の注意点

「これらを繰り返しても顔色が改善されない、すぐれないときは要注意です」と、正木先生はアドバイスを加えます。

「『顔色が良くない』と誰かに指摘されたときは、もうかなり疲れている証拠です。体はだるくないですか? どんな病気もまずはだるさを覚えます。早く寝て、休養をとりましょう。休養しても回復しないようなら、それは何かの病気です。かかりつけ医を受診してください。

例えば、貧血の体質をつくらないためには、過剰なダイエットは避けて日々の食生活に気を配る、冷えが気になる場合は、ぬるめのお風呂にゆったりと浸かる、体を冷やす食品を食べ過ぎないようにするなど、自分ルールを決めて実践しましょう」

まとめ

心身の疲労は顔色に表れやすく、だから異変のサインとなりやすいとのこと。メイクでごまかす前に、疲れを感じたときには鏡を見て、まずは顔の色目をセルフチェックするようにしましょう。

(取材協力:正木初美、文:海野愛子/ユンブル)

正木初美氏。日本臨床内科医会専門医、大阪府内科医会理事、大阪府女医会理事、日本内科学会認定医、日本医師会認定スポーツ医、日本医師会認定産業医、正木クリニック院長。
正木クリニック:大阪府大阪市生野区桃谷2-18-9

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.02)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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