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雑学 不調

内科医に聞く。若年性心筋梗塞って予防できるの?「脂質を抑えて喫煙を控える」

女優の天海祐希さんが45歳で軽度の心筋梗塞(しんきんこうそく)になり入院したという報道が記憶に新しいところです。心筋梗塞は50代以上の男性に多いというイメージですが、30代や40代の若い年代でも気を付けた方がいいのか、ふと不安になりました。

若年性心筋梗塞の初期症状や予防法について、大阪府内科医会副会長で泉岡医院院長・内科医の泉岡利於(いずおか・としお)先生にお話を伺いました。

■血糖値が高い人とヘビースモーカーは要注意

――心筋梗塞は比較的年齢の高い人が発症するイメージがあったのですが、天海さんのようなアラフォー、あるいは30代以下の人でも発症する可能性はあるのでしょうか?

泉岡先生 心筋梗塞とは、心臓に栄養を送る冠動脈が詰まり、心臓の筋肉の一部が壊死(えし)する病気です。最悪、死に至るケースもあります。

心筋梗塞を最も多く発症するのは、60代~70代の男性で、原因には、脂質の多い食事、高コレステロール、糖尿、喫煙などが挙げらます。女性ホルモンが多い閉経前の女性は一般にはなりにくいのですが、若くして発症する人は特に、糖尿病や血液中に含まれる脂質が高い脂質異常症と喫煙者の場合が多いです。

――若年性の場合は、遺伝の可能性もあるのでしょうか?

泉岡先生 「家族性の体質遺伝」という言い方をしていますが、例えばご家族にコレステロールが高い人がいた場合、高校生という若さでもコレステロールが高く、若いときに心筋梗塞を発症しやすい人はいます。

心筋梗塞は脂質の影響を大きく受ける病気です。いま、食事が欧米化しているので、若年性の心筋梗塞はこれから増えていくと言われています。

■前兆を感じたらすぐに病院へ

――天海さんの場合は、「激しい体のだるさ」を訴えたそうですが、心筋梗塞の初期症状を教えてください。

泉岡先生 さまざまな例、データがあって一概には言えませんが、発症した人の50%前後が何らかの前兆を感じているようです。心臓なので「左胸」が痛むと思っている人が多いのですが、実は心臓は体の中心部にあり、胸の「真ん中」が痛みます。それで胃の痛みと勘違いする人も多いようです。背中が痛む場合も、中心部です。

激しい痛みや吐き気があれば病院に行かれると思うのですが、前兆として5分から30分程度でおさまる胸の痛みの場合、我慢していればその後は何ともなくなるので、病院に行かない人がほとんどです。この場合が要注意です。

その後、大きな発作が起こることがありますので、突然強い胸の痛みを感じた場合は、たとえすぐに治まったとしても、一度医療機関を受診してください。

――心筋梗塞を発症しないように、若いうちから日頃の生活で予防することはできますか?

泉岡先生 心筋梗塞をはじめとする心臓病は、がん、脳卒中と並んで「三大生活習慣病」と呼ばれており、生活習慣の影響を大きく受けます。脂質の多い食事と喫煙はできれば控えるようにしてください。飲酒はほどほどに、規則正しい生活を心がけて、睡眠をしっかりとりましょう。

また、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も有効です。インナーマッスルを鍛えるようなストレッチを同時に行うとさらによいでしょう。

ストレスも心筋梗塞と深い関係があると言われています。「小さなことをあまり気にしない性格の人に比べると、几帳面で完璧主義の人の方が発症しやすい」というデータもあります。

さらに、急に重いものを持ち上げたり、信号の変わり目で突然走りだすなど、急激に血管に負担をかける行為は、突発的な心筋梗塞を引き起こしやすいので、できれば避けてください。

――それらの予防法をすぐにでも実践します。ありがとうございました。

脂質と喫煙が大きな原因となるという若年性心筋梗塞。「若いうちは軽い症状ですんでも、やがて、加齢とともに無理を重ねて発症することが多い」(泉岡先生)とのことです。日頃の食生活や生活習慣で予防するのとともに、30歳を過ぎたら年に一度は心電図の検査を受けるようにしましょう。

監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。
泉岡医院 大阪市都島区東野田町5-5-8 JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分TEL:06-6922-0890 http://www.izuoka.com/


(尾越まり恵×ユンブル)

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