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理想の相手はいずこ!? 「婚活」の迷路から抜け出す発想法

恋愛部長

■「理想の結婚像」があいまいだと、相手も選べない!

私は長い間、この「理想の結婚」について何も考えていませんでした。結婚は、相手さえいればできるもの、と思っていて。相手に関しても、深く考えもせずに、当たり前のように「年齢、学歴や肩書きが釣り合って、収入も十分あって仕事もできる人」というのが、いつの間にか大前提になっていました。さらに、人格的にすぐれているとか、趣味がいいとか、話が合うとかって要素も求めていて。それって、かなりの高スペックですよね(笑)。でも、「いい年までひとりでいたんだし、それくらいじゃないと結婚する意味もないじゃない?」と思っていました。本当は、結婚というものをネガティブなものととらえていたんです。ひとりでいたほうが、生活は楽。家事などの負担も少ない。自分が食べていくぶんの収入もあるし、仕事も趣味もあるから時間も惜しい。そんな私にとって「結婚」は、いつの間にか「条件のいい人がいてはじめて考えてもいいもの」になっていました。
でも、そんな考えのうちは、恋人はできても、結婚まではなかなか進まない。なぜなら、結婚の具体的なイメージや理想がなかったからです。大事なのは、結婚相手のイメージではなく、結婚のイメージ、です。

ある日、どんな結婚が私の理想なんだろうって思って。よく考えたら、簡単なことでした。今と同じ仕事を続けられること。さらには自分の夢を追い続けることができて、それを理解し、共有してくれるパートナーがいる。できれば子どもも育てたい。いつかは自然の中で暮らしたい。世界中を、家族で旅してまわりたい。いつまでも恋人のような2人でいたい。

こうやって考えていくと、結婚相手の収入や肩書き、職業なんかはどうでもいいってことに気づきました。それよりは、人間性がすぐれていて、私の生き方を理解してくれて、心から家族を愛せるような、懐の深い人が理想の相手だとわかりました。

それまでは当たり前のように、一般的な「いい男」を探していて、ラッキーなことに付き合えたとしても、結局うまくいかない……、というのを繰り返していた私ですが、理想の結婚にとって必要な相手を探し出したら、すぐに今の夫に出会えました。つまり、理想の結婚相手にめぐり合うには、まず、理想の結婚についてしっかり考えることが先決ってことだったんですね。

理想の結婚像についても、表面的なことや一般論に惑わされていると、本当に必要なものが見えなくなってしまいます。「専業主婦で、子育てに専念できて、都内にマンションが買える生活」とかね。それは確かに「理想の生活」かもしれないけれど、「理想の結婚」ではないはず。結婚は、もっと人生にかかわるもの。人生とは、「どう生きるか」ということです。

私の知り合いに、私の理想を絵に描いたような仲のよいご夫妻がいるんですが、その奥さまの著書にこんなエピソードがあります。子育てがひと段落した専業主婦の奥さまに、旦那さまがある日聞くのです。「で、この先、君はどう生きたい?」この言葉に奥さまはハッとしたそうです。今まで子育てや家事を当たり前のようにやってきたけれど、もしこれから自分の人生を生きるとしたら、何をしたいんだろうって。そのあと、その方は、単身海外留学して自分の夢だったお仕事につき、今でもその道で活躍されています。

私はその話を読んだとき、「なんて懐の深いダンナさまなの!」と驚愕した覚えがあります。どう生きるか。それは、誰にとっても、いくつになっても、大事なビジョンです。結婚して専業主婦になっても、子育てしていても、そこで人生は終わりじゃない。そこから先にも、自分の人生はあります。子どものものでも、夫のものでもない、自分の人生が。
そういう、自分が生きる上でのビジョンを先に持っていれば、結婚生活に対しても、いろいろな可能性が見えてくるんじゃないでしょうか。ただ単に漠然と、「夫を支えて、子育てする」とか、「誰かに稼いでもらって裕福に暮らす」っていう夢を持っていても叶えることは難しいですが、「自分がどう生きていきたいか、どういう結婚をしたいか」を具体的に考えれば、必ずそれに見合う相手に出会えます。

なので、「理想の結婚相手に出会いたい!」と考える前に、その理想とはどんな結婚から導き出されているかを考えてみてください。もしかしたら、いまあなたを縛る「理想」は、単なる一般論の「理想」で、本当はそんなに必要じゃないものなのかもしれません。

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