お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

真実を伝えるには? 言わなくていいことって……

そういえば、東京大神宮にいったとき、梨亜奈さんが
『ほのかさんって、いつもそうだよねー』とため息をついた。
あのときも、私のことをこんな風に思っていたんだね。

だったら、今こそ、ちゃんと思っていることを言わなきゃ。
梨亜奈さんに、私を理解してもらうために。
「私、人の悪口を言わないって決めているの。
でも、梨亜奈さんの言う通り、言いたいことを
言えていないときもある気がする。
言わなきゃいけないことと、言わなくていいことって、
難しいね。私、そういう見極めの修行中っていうか」
「修行……って、お坊さんみたい」と梨亜奈さんは笑った。
そのあとの梨亜奈さんの目が好意的に感じられたので、
私の気持ちは伝わったんだろうとホッとした。
「でも、朱里さんはひどいよ。どうするの?
私から部長に言おうか?」

少し考えて、結論を出した。
「部長に呼び出されたら、ちゃんと説明する。
でも自分からは言わない。私の仕事ぶりを見てくれていたら、
部長もどっちが真実かわかっていると思うから」
「ほのかさんがそれでいいなら、いいけど……」

自分の気持ちと行動をはっきり決めたら、少しだけ心が晴れた。
あとはひたすらまじめに、仕事に取り組むしかない。

そんなブルーなことがあったあとでは、
よけいに、遥斗くんとのデートが楽しみになった。
それなのに――。
土曜日、約束の時間を過ぎても、遥斗くんは現れなかった。

お役立ち情報[PR]