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彼からのメールが途絶えたとき、予想外の出来事が……

はじめは、出かけていて忙しいのかな? と思った。
数日後には、仕事が忙しいのかな? と思った。
だけど金曜日になってもメールがこなかったので、さすがに
「もうないって思われたんだな」と考えるようになった。
やっぱり、誰かを好きになって、その人に好きになってもらう、
そういうのは私には訪れない、別世界のお話なんだ。

「だって、それ、返事をするほどのメールじゃないでしょ」
給湯室で、梨亜奈さんに一刀両断された。
「自分から誘ってみれば? 恋愛って、こういう小さな
チャンスを生かせるか逃がすかで差がつくんだよ」
そうなのかもしれない……と思ったけれど、
自分から誘うほどの気持ちにはなれない。

給湯室を出ようとしたら、ちょうど朱里さんが入ってきた。
「なんの話?」
「気に入った人からメールがこなかったら、思い切って
自分から誘ってみるほうがいいんじゃないかって話です」
梨亜奈さんの説明を聞いて、朱里さんは鼻で笑った。
「男性のほうからこないなら、それは気がないってことでしょ。
あきらめたら?」
自分でもそう思っていたことだけど、こうはっきり言われると、
やっぱり気持ちが沈んでいく。
今度こそ給湯室を出ようとしたら、ポケットでスマホが震えた。
遥斗くん!? と期待しながら、急いでロックを解く。
表示された名前を見て、心臓が止まりそうになった。
『佐久雅喜』――人生で1番好きだった人……。

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