お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

彼はどう思ってる? ページをめくる指が触れたり

「もう何もかもよかったね。
役者さんも、お話も、セットもすべて」
「うん、本当にいい映画だった」
映画が終わって国領さんと入ったカフェでは、
窓際の小さなテーブルに並んで座る形になった。
ふたりで1冊のパンフレットを見て、
夢中であれこれ言い合っていると、
ページをめくる指が触れたり、
テーブルの下で膝が触れ合う瞬間がある。
その度にわたしはハッとしてしまうのだけど、
国領さんはどう思ってるのかな?

でもそんな疑問をかき消すように、
店員さんが熱々のスープパスタを運んできた。
わたしたちは小さな子どもみたいに、
息をフーフーと吹きかけながらいただいた。
「おいしいね」
「うん、これ好きな味」
ふたりして違うメニューを頼んだけれど、
恋人じゃないから相手のお皿の味見はできない。
いつかわたしは「少しだけ取り替えて」なんて、
国領さんに言うようになるのかしら。
……明日、圭司に会うのにそんな資格あるの?
そんな心の声に少し怯えながら、
国領さんの「また会える?」の問いかけに、
「もちろん!」と元気に答えていた。

お役立ち情報[PR]