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「見たよ」

家に着き、自分のベッドの上に座ると、
情けない気持ちも悲しさも一段落した。
そうだ。考えたら慎吾さんとわたしは、
付き合っていたわけでも何でもない。
ただ一度いっしょに食事に行っただけ。
なのに、まるで彼女気取りで腹を立てるなんて、
間違っているのは、わたしの方。

……でも、納得がいかない。
男の人ってただの友だちに、
あんなに熱を込めて自分の夢を語るのかな。
しかも耳元で話すため、あんな風に顔を近づけて。
ズルいよ。ズルい人だって思ってしまう。

やっぱりこのまま終わらせるのは、悔しすぎる。
わたしはバックの中からスマートフォンを出すと、
慎吾さんに当てて一言だけのメールをうった。
「見たよ」

しばらくは何の返事もなかったけれど、
もう寝る時間も近づいた頃、返信がきた。
「え、何を見たの?」
汗をかいている顔文字が3つも入っている。
「慎吾さん、お店の裏で女のコとキスしてた」
「どっひゃー、見られてたんだ!
実は彼女と付き合ってるんです。ごめんなさい」

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