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おめでとう


「おめでとう!」
わたしとカウンターの中の慎吾さんは、
真穂と光一さんとの「お付き合い宣言」に、
いっしょに小さく拍手を贈った。
「やったね真穂。いいなあ、すっごくうらやましい」
つい本音が口をついた後、胸がチクンと痛んだ。
自分がひどく、寂しい女な気がしたからだ。

「でもわたし、光一より梨緒が大事だから、
これからも仲良くしてね」
光一さんが苦笑する中、
背中からわたしに抱きつく真穂は、
やはりやさしい、いい友だちだと思う。
……だから余計に寂しくなる、というのもあるけど。

「でも付き合う相手が近くに住んでるっていいよね」
お皿を洗いながら、慎吾さんが言う。
「ええ、休みの時とか案外いいポイントだなって」
光一さんは答えながら、照れ笑いを浮かべている。
その脇から真穂が「いただき!」と、
光一さんの最後のケーキの一切れを奪った。
「あ、ひでえ!」とつぶやいた光一さんも負けずに、
真穂のケーキをすばやく切り取り、バクリと食べた。

それを見ていた慎吾さんは「ふたり、仲いいね」
という感じで、わたしに目配せをする。

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