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来なきゃよかった


お店の外は、午後の透明な陽射しがまぶしかった。
向かいの席の男性は、他のお店に行って一安心。
でも真穂は次のお店にも栗原さんと行くみたい。
何だか、自分が邪魔者みたいで居づらいなあ。
あーあ。来なきゃよかった、この街コン。

そんなことを考えながら、3人で歩いているうち、
どこのお店も人がいっぱいになってしまい、
結局アイリッシュパブに入ることにした。
飴色の店内はシックでいい雰囲気だけど、
椅子に背もたれがなく、長居はできなさそう。

「昼間だけど、ちょっとだけギネス飲もうか」
と乾杯しようとした時、1人の男性が
「ここいいですか?」と仲間に入ろうとしてきた。
勇気あるなあと思って振り向くと、
なかなか感じのいい男性……でも少し軽そうかな。

「あ、どうぞ。いいですよ」
真穂も栗原さんも、ごく自然に笑顔で場所を開ける。
「じゃあ、乾杯!」
4つのグラスが、チリンと心地よい音をたてる。
「ぼく佐久間慎吾って言います。あなたは?」
「あの、花山梨緒って言います」
この時の佐久間さんのニコッと和らいだ笑顔に、
わたしはひさしぶりにときめきを感じてしまった。

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