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置いていかないで!


「それ、ナオトの夏フェス限定Tシャツ!」
最初は「何のこと?」と思ったけれど、
そういえば、真穂が大学の頃の友人と、
ロックフェスへ出かける話はよく聞いていた。

「おーっ、こんな所でわかるコに会えるなんて!」
真穂と同じく向かいに座った男性も立ち上がり、
ふたりは両手でシェイクハンドを始めた。

「あ、そうそう、わたしは小宮真穂。
隣にいるのは花山梨緒ちゃんです」
「はじめまして。ぼくは栗原光一と言います」
「どうも、はじめまして」
わたしが挨拶すると、向かいのさえない男性も、
自己紹介を始めた。どこにでもいる苗字の人だった。

「あー、でも夏フェス行けたんですね。
いいなあ。わたし直前でどうしても仕事が入って、
結局チケット友人に譲って……もうすっごく心残り!」
「おー、そりゃあいいステージでしたよ……」

真穂は栗原さんの話に何度もうなずいて聞き入っている。
こんなに興奮している真穂、始めてみるかも。
栗原さんも目がキラキラしてて、本当に楽しそう。
まるで始めて会った相手じゃないみたい。
いいなあ……でもわたしのこと、置いていかないで。

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