お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

恋の行方-3

自分の思いが言葉に出てしまった時、
わたしは膨らみすぎた風船が、
パァンッと割れたように感じた。
自分の気持ちが破裂した途端、
大きすぎる気持ちの向こうに隠れていた現実が、
とてもくっきりと見えてきたのだ。

その証拠に鷺沢さんは、ひどく驚いた顔で、
何も言わずにただじっと、わたしを見つめていた。
ダメだ、もうこの関係はおしまいだ……。
鷺沢さんはきっと今、わたしを傷つけずに、
この場を収める方法を全力で考えているのだろう。
鷺沢さんはしばらく、凍りついたように動かなかった。
けれど小さく息を吐くと、こう言った。
「返事はちょっとだけ待って欲しい」

そして一カ月。
あれから一通のメールも着信もない。
……それってやっぱり、NOってことだろうな。
今もあの時のことを思い出すと、
鷺沢さんには申し訳ない気持ちでいっぱい。
やめよう、もう忘れないと……。
そう思った時、店の中にダークスーツの男性が、
大きな歩幅でためらいもなく入って来た。
それは当然、お客様ではない。
わたしの胸は大きく高鳴った。

お役立ち情報[PR]