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60話 まだ引き返せるかもしれない


「えっ、あの……」
『本気でいいな』って、どういう意味だろう。
営業職として見込みがあるっていうこと?
それとも普通に、異性として意識してたっていう意味?

「あ、ごめんなさい。今のは忘れてくれますか。
これから結婚する人に、つまらないこと言って。
とんでもないセクハラだよね。申し訳ないです」
「え、そんな……むしろすごく、うれしいかも」
ウソ。もしかしたら臼井さんも、
わたしのこと好きでいてくれたの?
いっしょにいて、うれしいって思ってくれてたの?
やだ……わたしもしかしたら、判断を謝ったのかな。
一生と中国へ行くんじゃなく、
日本で営業職になって、臼井さんとお付き合いをして、
その後に……っていうのが、正解じゃないかしら?

「そんな風に言われると、ぼく図々しくなっちゃうよ。
ね、八坂さん、中国に渡って後悔しない?
それより、ぼくに乗り換える気ない?
かなり軽い言い方してるけど、本気なんだよ」
臼井さんはまっすぐな眼差しでこちらを見ている。
どうしよう。実はわたしもそうしたいんです
……って言ったら、わたしの未来って変えられるの?
わたし、まだ引き返せるかもしれないのかな?
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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