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48話 未来への不安


「今日は本当にありがとうございました」
「いや、こちらこそありがとう。
八坂さんのおかげで、いい訪問になったよ」
臼井さんとは仕事の後、駅前で軽く食事をして別れた。
わたしははじめてお客様のご自宅を訪問して、
まだワクワクが止まらない。

でも、査定から契約までの道のりは長く険しい。
査定したうち、契約までこぎつけるのは数件に一件。
明日契約でも、思わぬことで中止になることもある。
それに契約=手付金を払う、なので、
最後に残金の支払いが終わるまでは、気が抜けない。
その様子は事務職をしながら、間近で見てきた。

でも今日、営業職としてはじめの一歩を踏み出した。
駅のホームに立っても、まだ胸がドキドキしてる。
ふと気になって、一生にメールを送ってみる。
「今日ははじめて、お客様の家に査定に訪問しちゃった。
何とかうまくいって、最高の気分。一生はどう?
それと、来週の水曜あたり会えそう?」
「それはよかったね。おめでとう!
で、来週の水曜なんだけど……ちょっとムリそう。
いつもごめんね」

あーあ。こんなだったら、メールするんじゃなかった。
一生は中国に渡っても、こうなのかな?
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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