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34話 結婚してほしい。そして……


「ええっ、結婚!?」
まったく想定外だった一生のプロポーズに、
わたしは思わず、大声で聞き返してしまった。
カフェの他のお客さんたちが、
一斉にこちらを振りかえる。
うわっ、なんて恥ずかしい。
だけど……やっぱり、すごくうれしい。
わたしはニヤけた口元を見られないように、
そっと両手でおさえた。

なのに、一生は何やら不安気な顔で、
こちらをじっと見つめている。
「あのね、話ってそれだけじゃないんだ……」
そう言って、視線をテーブルへと落とす。
よく見ると、一生はあまり食事に手をつけてない。
「実はおれ、来年度から中国への赴任が決まってね
……なんで、おれと結婚して、
いっしょに中国で暮らしてくれないかな、と思って」

一瞬、目の前が真っ白になった。
一生と結婚、そこまではたいへん喜ばしい話だ。
でも中国で結婚生活……好き嫌いを超えて、
まったく想像もつかなかった。
頭の中に、上海の摩天楼や天安門広場、
また、どこまでも広がる乾いた畑など、
どこかでみた映像が、次々に浮かんでは消えていく。
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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