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20話 どこか他人事?


事務職にとどまるのか、不動産の営業職へつくのか。
8月には所長に、返事をしないといけないと、
一生には前にも話をしておいたはず。

「あれ、もう決着がついているんじゃないの?」
ため息をつくわたしに、彼は意外そうな表情で言う。
「……そうだったっけ」
「美羽は、事務職を続けたいんでしょ?」
「でも事務職を続けるとすると、
たぶん2年ぐらいでリストラ対象になると思う」
「どうして?」
一生の表情は、何が問題なのかぜんぜんわからない、
というポカンとした表情で、こちらを見ている。
あ、もしかすると一生は根本的にわかってないのかも。

「あのね、事務職は同じ仕事の繰り返しになるから、
どうしても何年か勤めるとスキルが頭打ちになるの。
だからある程度勤めると、
利益を上げられる部署への異動をすすめられる」

すると一生は何度もうなづいて「なるほど」と言った。
「おれはずっと販売の仕事をだったから、
今ひとつよくわかってなかったみたいだ。
だったらそれは、ちょっと考えちゃうかもね」

かもね……って、それはちょっと他人事すぎない?
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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