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17話 本当に会いたいのは


臼井さんに連れてこられた和食のお店で、
デザートのシャーベットを口にしながら、
つい、営業職へ打診された話を語ってしまった。
しまった! ちょっと不用心だったかな。
でも臼井さんは、ごく普通の表情で言った。

「やってみるといいよ。案外普通の仕事だよ。
当たり前の業務をただ積み重ねていけばいいんだ。
八坂さんは繊細で常識的な人だから、向いてると思う」

臼井さんに言われると、とっても気が休まる。
「ありがとうございます。少し気が楽になりました」

こうして臼井さんとのたのしい時間は終わった。
お礼を言ってひとり帰る道、携帯にメールが届く。
一生からだ。
「今度の水曜日、休みが確保できたから会おう。
またウチに来てくれるかな?」

わたしはため息をつくと、はしゃいだメールを送った。
「やったー! 行く行く。何時がいい?」

なんて調子のいいセリフをメールに書きながら、
ムリしてないかな? また寝てしまうんじゃない?
そして本当に会いたいのは、
わたしじゃないんじゃない? と思ってしまう。
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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