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15話 遠くの恋人より近くの


「そっか、ムリ言ってごめんね。またメールをする」
わたしは大きくため息をついた。
家に帰りつくと、すぐにお風呂に入り、
ベッドに直行したけれど、気が高ぶって眠れない。

会えるのは1カ月に2回がいいところで、
それも彼の家ばかり。
会っていても、ほとんど何もできない。
……こんなの付き合ってるっていえるのかな?
それはわたしが退屈な女なのがいけないの?
もしも今、一生がわたしと、
お情けで付き合ってくれてるんなら
……ひょっとして、別れた方がいいのかな?

重苦しい眠りから冷めた翌日、
営業所はどういうわけか、ひじょうに忙しかった。
ローンに必要な書類を銀行に取りに行ったり、
打ち合わせの最中、お客様のお子さんの相手をしたり。
気がつくと、就業時間を2時間近くオーバーしていた。

「お客さんの子どもの相手、本当にありがとう。
よかったら食事おごらせてもらえる?」
「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えて」

臼井さんの誘いに、寂しさに固まりかけた気持ちが、
一気にほぐれて、ほのかにときめいてしまう。
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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