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7話 会えない時には


そうして臼井さんがステキな余韻を残し、
営業所を出ていった後には、
木村さんとわたしがふたりきりで残される。
すると一気に、気まずい雰囲気に。
こんな時こそ、お客さんから一本くらい、
電話がかかってくれればいいのに、まるで鳴らない。
木村さんもイライラしていると見えて
「あーあ」なんて、わざとらしく独り言を言う。
それを聞くとこちらもまた、イラッとするけれど、
大人だから黙って、他の人の立替金の清算をしていた。
まあ、こんなトラブルはよくあることなので、
気にしていたら仕事にならないんだけれど。

そんな毎日の中で、仕事で臼井さんと接すると、
いつも、ふわりと心が軽くなる。 ノリがよくなる。
正直、一生が忙しくて半月以上会えない時など、
ひょっとすると臼井さんの方が好きかもしれない、
と感じることすらある。

それから3時間ほどして、臼井さんが帰ってきた。
「ただいま帰りました。領収書の訂正とれました」
「どうもありがとうございました。助かります」

そういって臼井さんから領収書をもらう時、
おたがいの指が、かすかに触れた。
そのぬくもりに、ますますときめいてしまう。
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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