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2話 悪い気はしないけど


「ちょっとだけ。ね、ちょっとだけでいいから」
「やだー、一生が寝てる間わたし何したらいいの?」
「んー美羽、ごめん。ホントごめん……」

もう。一生にも困ったもんだ。
借りてきたDVDも途中のまま、
人に膝枕をさせて眠ってしまうなんて。

しかし早い。今まで弁解をしてた一生から、
もうスースーと寝息が聞こえている。
あーあ。こうなると、ものすごく暇になる。

仕方なくスマートフォンを取り出して、
メールを打ったり、ソーシャルゲームをしたり。
うーん、つまんない。
それにしても、いくら疲れが溜まってるからって、
彼女が部屋に来てるのに、寝るってひどくない?

それでも脚の上の無邪気な寝顔を見ていると、
こうして甘えられるのも悪くない、
やっぱり好きだな、って思ってしまう。

一生の髪をなでながら、わたしは窓の外の、
薄っすらと暮れていく蜂蜜色の日射しを眺めた。
大学時代に一生と出会ったのも、ちょうどこんな頃だ。
八坂美羽(27歳)
中堅の不動産会社の営業事務。明るくやさしい性格だが、押しが弱い。
坂口一生(29歳)
大手アパレル店の店長。明るく元気で頭の回転が早く、よくしゃべるタイプ。
臼井数馬(29歳)
美羽の不動産会社の先輩で営業職。落ち着いてしっかりとした性格。
安藤朋美(27歳)
美羽の友人。明るくさばけていて、行動力がある。美羽の会社の同期。

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