お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

みんなの恋人-6

わりと背が高く、わりと見映えがよく、わりと頭がよく、
いつも一所懸命な和幸は、
高校時代から男女両方から人気があった。
部活動の部長も、生徒会の役員もやっていたけれど、
面倒くさがるわけでもなく、偉ぶったりもせず、
淡々と力を注いでいた気がする。
そのせいで、高校時代からたまに、
デートが急に中止になったりとかは、何度かあった。

でもわたしは、みんなに好かれて、みんなのために動く、
そんな和幸が好きだったから、
いつも笑って「いいよ」って言ってきた。
……寂しくないと言ったら、ウソになるけれど。
でもやっぱり、さすがに寂しすぎるな
と感じたわたしは、
翌日、遅くにとった昼休みに、自分が勤める市役所から、
和幸の勤めるファミレスまで、ランチを食べに行く。

ランチタイムが終わるスレスレの時間、
席に案内されて店内を見渡すと、
和幸がレジに出てきた。
そっと手を振ろう、としたその時、
メニューを抱えた店の女の子が、レジに来た。
そして話しかけるような動作で、和幸にしなだれかかる。
女の子の態度はあきらかにやりすぎに見えた。
少なくとも昼のレストランで従業員のとる態度じゃない。
なのに和幸ときたら、ニヤニヤして本当にうれしそうだ。
こんないやらしい笑顔、わたし見たことがない。

お役立ち情報[PR]