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みんなの恋人-4

「今日のスタッフだと、後の報告ができないんだ。
本当にごめんね」

仕方ない。和幸が店長を勤める店で、
お客さんが倒れて救急車で運ばれたのだ。
「一カ月ぶりのデートなんだから、帰っちゃダメ!」
なんて、言えるわけがない。
それからわたしは、和幸が勤めているファミレスまで、
彼を送ったのち、車を彼の自宅の駐車場へ入れた。

「やれやれ」
車の鍵をドアポストに滑らせた時、
思わず本音のため息が漏れてしまった。
それは、そこから駅までの道のりを、
20分は歩くことになるからも、少しはある。

そう。こんなこと——和幸に連絡が入って、
休みの日に急に仕事——はこれが始めてじゃない。
今回で5度目くらいだ。だから今さら驚かないし、
怒ったりも悲しんだりもしない。
でも……やっぱり疲れるな。疲労感は否めない。

真っ赤な夕日に照らされながら
「もう少し、UVケアすればよかった」と、
なるべく別のことを考えながら、駅までの道を、
ダラダラと歩きながら、帰ることにした。

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