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7話 完璧なはずが……


誠はフライパンに唐辛子、アサリ、白ワインを入れて、
最後にフェデリーニを直接放り込んだ。
「できたよ。急だったから、簡単な料理だけど」
おいしい! いつもどおりの手際のよさとおいしさだ。
何度つくってもらっても、誠の手料理には感動する。
そして、誠の料理を口にするたびに、愛情が大きく膨らんでいく。

幸せと愛情がつまったパスタを食べ終わると、誠が言った。
「食後はやっぱり紅茶かな?
さっちゃん、紅茶の仕事するんでしょ? 何が飲みたい?」
誠はスイーツの食べ歩きが趣味で、紅茶も大好き。
いつも数種類の茶葉を揃えているし、専用の鍋も持っている。
そうだ! 誠に紅茶のことを教えてもらえばいいんだ。
頼りないと思っていた誠が、急に頼もしく思えてきて、
私は笑顔で「パーフェクト・ティが飲みたい」と答えた。

それは、英国王立化学協会が決めた
『1杯の完璧な紅茶の入れ方』の通りに淹れたアッサムティのこと。
私と誠が勝手に、パーフェクト・ティと呼んでいる。
さらに私たちは、その完璧な紅茶を最高に楽しむために、
『お気に入りの場所で、お気に入りのカップで飲む』
というパーフェクト・ルールを決めた。
「今日のお気に入りカップはどれ?」と誠に促されて
食器棚を見ると、見たことのないカップがあるのに気づいた。
それは、今までの誠の好みとは違う、真っ赤な花柄のカップ——。
芦田さつき(28)
輸入販売会社の事務員から新規事業のアシスタントに。
春野誠(30)
さつきの彼氏。公務員。趣味は料理とスイーツの食べ歩き。
菱山謙司(30)
コンサルタントとして派遣され、新規事業立ち上げの責任者に。
川口結実(26)
さつきの後輩。かわいくてモテるが、なかなか恋人ができない。
相原香里奈(22)
スイーツ好き。誠と仲がいい。

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