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27歳の初恋-4

「こんにちは! どうぞどうぞ入ってください」
「あ、どうも……」

表のネームプレートには伊藤さんの氏名の上に、
彼の氏名も書かれていた。
聞いてはいなかったが、同棲しているのだろう。
なら確かに、残業が嫌がられる場合もありそうだ。

「こちら彼の賢一です」
「はじめまして、野沢と申します。
伊藤さんの担当させていただいています」
「はじめまして。いやあ本当にきれいな人だなあ」

背が高くがっしりして、
ややキツそうな賢一さんがニへッと笑うと、
伊藤さんの笑顔から目の部分だけすっと笑いが消えた。

「もう一人の方はどちらですか?」
わたしはあわてて賢一さんに興味がないとアピールする。
「ちょっと遅れてるんですよー」
伊藤さんの目に、また笑いが戻る。よかったー。

「賢一が高校時代、サッカー部で一緒だった友人で、
八角(やすみ)さんっていうんです」

彼女が残業すると機嫌の悪くなる人の友だちね。
あまり期待しないようにしなきゃ。
というより仕事に差し支えないように、
紹介された人から上手に敬遠されるようにしないと。

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