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恋の思い出、片づけます-2

エレベーターのドアが開き、外廊下を歩く間も、
わたしはずっと、はがきから目が離せなかった。
女のコ、若そうだな。
悟はこのコと、どこで知り合ったんだろう。
親戚の紹介かしら。それとも市役所の後輩?
もしかしたら結婚情報サービスかなあ。

それにしても、別れた彼女にわざわざ、
こんなはがき送ってくるなんて。
悟は昔から、こういう無神経なところがあったんだ。

少しイライラしながらも、まじまじと見てしまう。
部屋にたどりつき、玄関からリビングに入るまでも、
指が痛むほどはがきをつまみ、離さなかった。

 

 

 

 


そうして少しよろけて、視界がぐらりと動いた瞬間、
はがきの中の女性の顔が、自分にすりかわる。

「もしあの時別れなければ、悟の横にいるのは、
わたしだったかもしれないなあ……」

でも2年前、わたしの勤めているweb作成会社は、
今とは比べ物にならないほど景気がよく、
わたし自身も、仕事が面白くてしかたなかったのだ。

「あの時、悟と別れたのは間違いだったのかな」

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