お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

20話 初めてのデートでそれは


1回目の食事で、いきなり部屋に誘われた——。
ショックだった。
軽く見られた? それとも大人の恋愛ってそういうものなの?
「そういうのは、あの……ちょっと……」
やんわりと断ったつもりだった。
ところが、浩之さんは私の手をつかんで、タクシーを捕まえた。
「あの、困ります」
と言う私をタクシーに押し込み、自分も乗り込んできた。
「家、どこ?」
え、まさか、私の部屋に来るつもり!?

「送っていくよ。ずい分、酔ってるみたいだから」
そういって、浩之さんは私の手を握った。
その手はあたたかくて、なんだかほっとした。
さっきまでの硬い緊張がほぐれていく。
心臓だけが、トクトクと脈打ち続けていた。

その後、私たちは2回食事をした。
タクシーで送ってくれたのは初めの日だけで、
あとは終電ギリギリの時間に帰った。

滑りこみセーフで電車に乗り、お礼メールを打っていると、
浩之さんから先にメールが届いた。
『詩織ちゃんといると楽しくて、気づくといつも終電ギリギリ。
次は時間を気にしなくていいように、どこかに旅行に行かない?』
旅行……ってことは、つまり……。
天野詩織(29歳)
繊維メーカーの事務職。恋愛に臆病でなかなか一歩を踏み出せない。
堤 浩之(36歳)
営業職。詩織が社内で見かけ、ひと目惚れした相手。
竹下陽向(27歳)
取引先のアパレルメーカーに勤務している。自然に話せて、安らげる相手。
本田叶絵(29歳)
詩織の同僚。明るく活発なタイプで、詩織の背中を押そうとしてくれる。

お役立ち情報[PR]