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2話 彼のことを知るチャンス


「フェイスブックで彼を探してみたら?」
ランチのA定食を食べながら、叶絵が言った。「なにそれ?」
「うわ、詩織、知らないの? 今、人気のSNSだよ。
mixiのようなものだけど、フェイスブックは社内で始めた人も
増えてきたから、詩織が好きな彼もやってるかも」

ふだんだったら、めんどくさいで終わらせちゃうところだけど、
恋愛には人を動かす力があるらしい。
私は叶絵に教えてもらって、フェイスブックのアカウントをとった。
そして検索バーに自分の会社名を入力し、画面が現れるのを待った。

緊張する。
もし彼の登録が見つかれば、彼のことを知ることができる。
どんな音楽が好きかとか、食べ物はなにが好きかとか。
見ているだけでいいと思っていたのに、
彼への興味がどんどん膨らんでくる。彼のことを少しでも知りたい。

でも、もし、結婚していたら?
きっとガッカリして、これからは彼とすれ違っても、
今までのように胸が弾むことはなくなってしまう。

スマートフォンの画面が切り替わった。
そこには、彼の名前と写真があった——『堤 浩之』。
緊張なのかときめきなのかわからないくらい、ドキドキが大きくなった。
クリックしてその先を見たいのに、怖くて指が動かない。
天野詩織(29歳)
繊維メーカーの事務職。恋愛に臆病でなかなか一歩を踏み出せない。
堤 浩之(36歳)
営業職。詩織が社内で見かけ、ひと目惚れした相手。
竹下陽向(27歳)
取引先のアパレルメーカーに勤務している。自然に話せて、安らげる相手。
本田叶絵(29歳)
詩織の同僚。明るく活発なタイプで、詩織の背中を押そうとしてくれる。

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