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恋人になりたくて-8

「ねえ、どうしたの。ボーっとしちゃって」
畑中先生に言われて、わたしはハッと我に帰った。

「あ、いえ別に。ちょっと酔っちゃったのかも」
「そっか。で、朋子は平日そうやって籠もってるのに、
休みになると、どこかへ連れて行けってうるさく言うんだよ」
「ああ、なるほど」

わたしは話を聞きながら、だんだん本気で頭にきていた。
どう聞いても畑中先生と朋子は、上手くいっているのだ。
しかも畑中先生は、その話を延々と誰かにしたいのだ。
こんなの愚痴ですらない。ノロケだ。

逆にわたしの、寂しい生活といったらどうだろう。
こんなところで、他人のノロケなんか聞いている場合?
いや、それは絶対に違うはずだ。

「……で、どこへ行きたいんだって聞くとさ……」
「畑中先生!」
「え、あ……はい。なんでしょう?」
「先生は何だかんだいって、朋子と上手くいってるじゃない!」
「……そうなのかな?」
「そうだよ。一緒に住んでて、焼きもちを焼かれながらも、
さらに休みには2人でデートして、何の不満があるの!」

わたしはそう叫ぶと、焼き鳥の串ににガブリと噛みついた。

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