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恋人になりたくて-3

「ああ、今行きます。スミマセン」
畑中先生が答えると、生徒さんはあからさまに残念な顔をした。
中にはこちらをにらみつけるコもいる。

こんな風に何度も彼を連れ出しているので、
一時期は「畑中先生と受付の沢口さんは付き合っている」
という噂が学校中に流れたこともあった。

それも、わたしがどうしようもない焼きもち焼きで、
畑中先生が女子生徒と話をしていると腹を立て、
ものすごい形相で教室から連れ出すというものだ。
おかげで事務部長から、2時間も面接を受け、
遠回りに痛くもない腹を探られたこともあったっけ。
冗談じゃない。すべては彼が規則を守らないせいなのに!

 

 

 

 


そういうわけで、わたしは受付の裏手にある事務室に、
先生を連れ込んで話を聞くことにした。

「畑中先生、10月期も当校の講師を続けますか。
メールの返事をいただけないと、契約解除になりますが。
継続なら、早く返事くれないと困るんです」

皮肉交じりに、睨みながら畑中先生に迫ると、
先生は「もう契約解除して、どこかへ失踪しようかな」と、
急に悲しそうな表情を作ってため息をついた。

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