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恋人になりたくて-2

「あ、高山先生、お疲れ様です。
10月期の生徒さんのリスト、できたらすぐにお送りしますね」
「よろしくお願いします」

先生はおだやかな微笑を残し、受付を去っていった。
わたしはうれしさに、ごく自然に口元が緩むのを感じつつ、
ふたたびメールボックスに目を向ける。

さて。いつも即返事をくれる高山先生とは反対に、
いつまでたっても返事をよこさない先生もいる。
中でも催促しない限り絶対よこさないのが、畑中先生だ。
時計を見るととっくに授業は終わっているはずだが、
まだ前を通らないので、きっと教室で女子生徒に囲まれて、
デレデレとくだらない話をしているのだろう。

 

 

 

 

 

イケメン講師として、ホームページの表紙で笑む彼は、
たしかにウチの人気講師ではある。
しかし事務手続きにも女性にもだらしがない、困った人だ。

「すぐ戻ります」のプラカードをカウンターに立てると、
わたしは畑中先生のいるだろう、初級Excel教室に急いだ。

「先生、ちょっとよろしいでしょうか?」
畑中先生は思った通り、7名もの女子生徒に取り巻かれ、
ニヤニヤしながら、授業と関係ない世間話をしている。

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