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58話 友への報告


「でね、その後、どうしても涙が止まらなくて、
タクシーで家の前まで送ってもらったの」
水曜日、フラワーアレンジメント教室が終わってから、
わたしは甘味所で美也子に、透と復縁し、
立花さんとの関係を「一時休止」にした、
先週の様子を、一気に話した。

「もう聞けば聞くほど、うらやましい話!
……でも本当にいいの? 『一時休止』の間に、
立花さん、誰かに盗られちゃうかもよ」

「うん……本当は立花さんと別れたくないんだけど、
でもわたし、どうしても透が好きみたい」

「そっか。でも……上から目線の言い方でごめんね。
瑞希は立花さんといて、すごく成長したと思う。
きれいになったし、大人っぽくカッコよくなった。
女を大人にしてくれる男性なんて、ホントいないよ。
それを考えると、すごくもったいない気がする」

「あ、たしかにそうかも……」
すごい。美也子の言うことは説得力がありすぎる。
わたしは実は、いつまでも子どもでいたくて、
大人になるのが怖いから、透に逃げただけかもしれない。
本当は、立花さんを選ぶべきなのかも。
どうしよう。自分の選択に自信がなくなってきた。
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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