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56話 リベンジの機会


「あんまり静かだと、話しにくいと思って」
金曜の夜、立花さんはいつものようにタクシーで現れ、
いつか行ったホテルのビュッフェに案内してくれた。
わたしたちはローストビーフや野菜のマリネなど、
あれこれと話をしながら、
いろいろな種類の料理を大きなお皿に盛り付け、
席へ戻った。
発泡酒で乾杯した後、わたしは透とのいきさつを、
包み隠さず立花さんに話した。

彼が軽はずみな思いつきで転職するのではなく、
SEのキャリアを大事にするため、
新規に作られる子会社に転職したこと。
そして落ち着いたら、
あらためてプロポーズすると言ってくれたこと。

すると驚いたことに、
立花さんは軽く声をたてて笑った。

「なんだ、すぐ結婚するわけじゃないんだ。
するとぼくにもまだ、チャンスはあるわけだ。
じゃあ今後、もし彼とダメになったら連絡して。
ぼくがまだフリーだったら、付き合いましょう」

「そんな……いいんですか?」
わたしは立花さんの提案に、驚いて目を丸くした。
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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