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33話 考えておいてよ


「はい、大丈夫です」
課長には、にっこり笑って返事をしたものの、
内心かなり驚いた。何だろう。
わたしは、わざわざ応接室に案内され、
課長と2人、差し向かいにソファに座った。
やさしい上司だけれど、2人きりだと緊張する。

「突然だけど海棠さん、営業職に移る気ない?」
「あ、はい……」
本当に突然だった。でも自分の年齢だと、
事務職から営業職への打診は、あってもおかしくない。

「いやね、移るのは早くてもこの10月だから、
8月までに考えて返事をください。
わたしは、海棠さんが会社にずっと勤めるなら、
営業職になることをおすすめするよ。
将来を、じっくり考えて決めてみて!」

どうしよう。もしベンチャーへ転職する透と
結婚するなら、共働きじゃないと不安……。
でも立花さんとなら、寿退社して専業主婦になるかも。

「わかりました。実はあまり考えてなかったので、
もう少しだけ、時間をください」
「そうだね。海棠さんはお客様からも信頼が厚いし、
自分の可能性を考えて将来を決めるといいと思うよ」
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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