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26話 衝撃


立花さんがグラスを置くと、前菜のお皿が置かれた。
タコとアスパラガスのマリネ。食べてみて驚いた。
アスパラガスって、こんなにおいしかったんだ。

「立花さんの趣味って何ですか?」
「うーん。ゴルフは半分仕事だし……オーディオかな。
寝る前に、クラシック聞くのが日課」
「高尚な趣味なんですね」
「そうかな。知らない人が思うよりクラシックは面白い。
聞きなれると流行歌が単調に感じる」
「なるほど。もしかすると、本物の花の香りに慣れると、
香水の香りが単純に思えるのと似てるかもしれませんね」
「きっと、そんな感じだと思うよ」

会う前は、もし会話が弾まなかったらと不安だったけど、
立花さんとの食事はとても楽しく、最後にデザートと
コーヒーが出る頃には、ふたりで携帯を出し合って、
笑いながら、メールアドレスを交換していた。

「今日はごちそうさまでした。とてもおいしかったです」
「よかった。ここの店、小さい頃から家族でよく来るんだ」
そんな大事なお店に……と思うと素直にうれしかった。
立花さんとわたしは、帰りは駅まで歩いた。
その頃はもう、ずっと前から知っている人のように感じていた。
でも、駅に近くなった時、わたしは自分の目を疑った。
なんと、酔っ歩いている透が前から歩いてきたのだ。
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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