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21話 本当の気持ちは?


1時間、2時間……5時間たってもメールの返事はない。

「なによ!」と思ったけれど、でもよく考えると、
透はごく普通に「週末用事があるので会えない」
とメールしてきただけな気もしてきた。

わたしの方が、わがままだったのかな……。

だけどどうしても、謝る気になれない。
1年で約3割も消えていくというベンチャー企業に、
透は、自分の判断だけで転職する予定だ。
彼の未来は「自分の」で「自分たちの」じゃない。

それに……この週末は立花さんと食事の約束がある。
もし謝って「少しだけでも会おう」と言われたら、
それも困るし……。

まあ、結果的にはこれでよかったのかも。
透への最後のメールは、言いすぎで、
衝動的に反発したのはよくなかった。
でも物事の流れは、むしろ都合よく進んでいる。

これで本当に、別れちゃったら……。
もし万一、立花さんがわたしを彼女にというなら、
それも悪くはないのかもしれない。
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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