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3話 青天の霹靂


透が転職? 6月いっぱいで?
わたしは正直、彼が何をいっているのか、
しばらく言葉の意味がわからなかった。

「あれ、驚いた?」
「うん、急だから。でもとにかく乾杯ね」

透は、シャンパンを開けた瞬間の音に身構えて、
眉を八の字にしてコルクを抜こうとする。
わたしは、とっさに笑顔を作れなかったことを、
少し後悔しつつ、やはり眉を八の字にして、
シャンパンの栓が抜けるのを待っている。

想像よりはるかに軽い、ポンッという音と、
意外に強い空気の衝撃とともにシャンパンは開いた。
透はその黄金色の液体を、2つのグラスに注ぐ。

「では、透の転職に乾杯!」
「乾杯! ありがとう。もうオレも転職するなら、
年齢的に最後のチャンスかもしれないからな」
たしかに。
透はわたしよりも2つ年上の、29歳だ。
有利に転職するなら、リミットは近いかもしれない。

でも、彼は名の知れた大手商社で働いているのに、
どうして転職したくなったんだろう?
海棠瑞希(27)
オフィス家具メーカーの営業事務職。趣味はフラワーアレンジメント。
山野 透(29)
大手商社のシステム部に勤務。上司が起業した会社に転職を決意。
立花貴史(31)
医療器具販売会社の経営陣。かなりの美形。
白石由美(25)
瑞希の後輩で同じ会社の営業事務職。
赤羽美也子(27)
フラワーアレンジメントの教室で知り合った友人。
大島洋幸(38)
瑞希の課の上司。瑞希の働きぶりを頼もしく思っている。
山野美代子(56)
透の母。今回の透の起業は寝耳に水で非常にうろたえている。

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