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ぽっちゃりさん-3

まずい。時計はもう7時30分を指している。
俊介には「8時ごろ行くね」とメールしたのに。

点滅中の歩行者用青信号をドタドタと走り、
電車に飛び乗ると、耳に亜里沙様の言葉がよみがえる。
「量、かなり多かったけど間違いない? 大丈夫?」

正直、全部きちんと確認できた自信はない。
月曜日またイヤミを言われるのかなあ。
マーブルチョコを4、5粒、ポイッと口に放り込む。

「ごめんねー、遅くなっちゃった」
「いいよ。仕事なんだから、おたがい様だろ」
台所には、すでに鍋の用意ができていた。

 

 

 

 


まだ夜はひんやりするから、暖かいものがうれしい。

幸せを噛み締めながら台所に立ち、鍋に運ぼうとした。
すると俊介が後からわたしを抱きしめた。いやん。

「しかし、おまえ最近太りすぎ。なんだこの肉は」
俊介はわき腹の脂肪を、思い切りつかむ。

「ぎゃあ、何するのよ!」
つままれたわき腹は、たぶん俊介の想像よりもかなり痛い。
でもそれ以上に心が痛い。わたしって太ってるの?

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