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雪よりも白い心で-10

「専務とか他の女性たち、みんな心配してたよ。
ぼくはスキー仕舞ってくるから」
別荘に着くと坂口さん即、スキー置き場に去った。

「やだ、お礼をいう隙もない……」
わたしは1人、口をとがらせながら廊下を歩く。

すると途中の自動販売機コーナーで、
会社の男性たちが、ひそひそ話をしていた。
わたしはそっと、足を止めた。

「篠原ちゃん、晶ちゃん助けに行かなくていいの?
以前はずいぶんご執心だったじゃない」

「いや、ぼくにとっての女性って25歳以下なんです。
やっぱり、若い女のコの方が魅力を感じるんですよね」

わたしは聞いた瞬間、篠原さんへの好意が、
みるみる嫌悪感に裏返っていくのを感じた。

その後、専務ご夫妻の部屋を訪ねると、
心底心配させてしまったようで、申し訳なかった。

部屋に戻ると、他の営業所の女子たちも、
よかったよかったと口々に言ってくれた。
「じゃあ高樹さん、温泉に行こう」

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