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雪よりも白い心で-3

そして会社のスキーツアーは専務の持つ別荘泊なので、
費用が格安ということもあるけれど、
正直90パーセント以上、東営業所の篠原さん目当てだ。

篠原さんには、どうも彼女はいないらしい。
でも今年で30歳だから、そろそろ結婚を考えても、
おかしくないはず……と、ウチの支店長もいっている。
その辺り、本当はどうなのか探りだけでも
……というのが、今年の参加理由だ。

そんなことを考えながら窓に映る自分の顔を見ていると、
車はトンネルを抜け、突然視界が開けると同時に、
一面の銀世界が広がっていた。 高速道路から眺める夜の雪野原は、幻想的だ。
見るものすべてが、銀色に光って見える。

 

 

 



「高樹さん」
突然、坂口さんに呼ばれて振り返る。
坂口さんは、こっちを見ないで運転している。
黒いセルフレームの横顔。
この人も、見た目は決して悪いわけではないんだけれど。

「高樹さん、彼とかいないの?」
え、なにこの人。いきなりなんて質問してくるわけ?
わたしは「い・ま・せ・ん」と答えぷいっと顔を背けた。

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