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雪よりも白い心で-1

「うー、さむっ!」
目の前の国道に車が行きかう度、冷たい風が頬をなぶり、
自分の吐いた白い息が飛ばされていく。
気温の低さをのろう言葉が、無意識に口をついてしまう。

「晶ちゃんは、若いのに寒がりだねえ」
スキー板にもたれるように隣に立つ、
経理の保坂さんが苦笑した。今年42歳と思えない元気さだ。
わたしは「へへへっ」と笑ってごまかした。

「ぼくも寒がりだけど、スキーとなると、寒さ平気なんだ」
一緒に立つ川口支店長が、やはり元気に笑う。
どういうわけか支店長や保坂さんの年代の人には、
スキーは特別なスポーツみたいだ。 「みなさんお先に失礼します。いってらっしゃーい!」

 

 

 


そして同じ営業所の後輩女子、秋川さんが手を振って帰っていく。

そう。彼女がロッカールームでいったように、
「寒冷地で運動なんて勘弁してください。しかも会社の人と」
という意見は、ひじょうに正しいと思う。

でもそう思いつつ、わたしは今年も
我が「オシボリレンタル株式会社」のスキーツアーに、
いそいそと参加するわけだ。
我ながら物好きだなあ、とため息をついた時、
ワインレッドのセレナが到着した。

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