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55話 あれ?


「あれ先輩、残業なんですか。めずらしい。
わたしは、お先に失礼しますね……ごめんなさい」
「うん、気にしないで。ちょっとしくじっちゃって」

上の空で仕事をしているから、当然ミスが起こる。
謝りながらウキウキと帰る寧々ちゃんに、
軽く手を振ると、もう一度パソコンに向かった。

「数字の入力項目が逆……驚くべき初歩的ミス」
淡々ともう一度数字を入力し直し、
1時間弱の残業をしてから会社を後にする。

寒さに首を縮めて駅への道を歩いていると、
コートのポケットで携帯が鳴った。
「あ、坂崎くんだ」
「今週末、出張で東京へ出るので、
もし都合が合えば、どこかで会えない?
同窓会の事務作業の締めくくりもしたいし」

「今週末は予定がないので大丈夫。どこで会う?」
「悪いけど、また羽田まで来てもらっていい?」
「うん、いいよ。細かい時間は家に帰ってからね」

携帯をパタンと畳んだ後、体が少しぽかぽかして、
冷たい風が気にならなくなっていた。
わたし、坂崎くんに会うのが、けっこう楽しみみたい。
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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