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31話 女の視点


月曜日、会社で確認をしてみたが、
週末、残業になりそうな予兆はなかった。
よし。この金曜の夜には故郷に帰ろう。
わたしは昼休み、寧々ちゃんに宣言した。
「今週末の金曜日は、用事があって故郷に帰るから、
できるだけ残業なしの方向で、よろしくね」
「わかりました。もしかしてお見合いとかですか?」

「なによその、オヤジのようなセクハラ発言は」
わたしはランチパスタをくるくると、
フォークに巻きつけながら、彼女をたしなめた。
「はーい、すみません」
「急に同窓会の幹事をやる羽目になって、
会場の下見に行くの。
残念ながらそんなドラマチックな話じゃないよ」

家に帰ってから、実家にも電話した。
「あ、母さん。急で悪いんだけど金曜日の夜、
帰ってもいいかな。同窓会の幹事をするんだけど、
会場の下見にいかなきゃいけなくて……」

電話の向こうで母は、会話を遮って話しだした。
「いいけどあんたは、何か報告ないの? 
美浜さんのお嬢さんは、結婚だけじゃなく、
赤ちゃんまでできたっていうじゃない。
あんたには、そういう甲斐性ぜんぜんないわけ?」
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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