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26話 夕暮れデート


「ああ、面白かった。こんなに笑ったの久しぶり」
トークショーは面白いと同時に、
何か新しいものに触れた、という充実感を与えてくれた。
「もう、日暮れが近いんだね」
まだ3時台だというのに、
空はもう白っぽく夕暮れの風情を漂わせていた。

「せっかくだから、観覧車に乗らない?」
橋場さんは、真上を指差した。
わたしはまたも、無言でうなづく。
15分ほどの待ち時間にも、陽はどんどん暮れて、
順番が巡る頃には、空は桃色に染まり始めていた。

ゴンドラの座席は、周囲にぐるりと沿って丸い。
……こういう時、どう座ればいいのかな?
でも橋場さんは迷わずに、わたしの横にかけた。
……わたしたちもう、そういう間柄と思っていいよね?

ゴンドラはゆっくりと空を目指す。
「実はわたし、ここの観覧車始めてなんだ」
「ぼくは悪友たちと乗った。男同士でバカ騒ぎ」
本当に男の人と? と思ったけれど、
それ以上は、何も聞かずに黙って景色を眺めた。

観覧車が高く上るにつれて、足の下には、
東京の風景がしだいに広がっていく。
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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