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19話 飛行機を見上げて


「じゃあ、今日はありがとう」
「実はちょっとだけ疲れてたけれど、
今日の打ち合わせは、来てよかった。
これからも、よろしくね」

坂崎くんを見送った後、わたしは一人、
故郷へ帰る彼の飛行機を眺めようと、
第一旅客ターミナルの展望デッキに上がり、
空を見上げた。

気の早いことに、空はもう夕焼けに染まり、
遠くラジコンのように小さく見える飛行機たちが、
ラベンダー色に暮れる、空に舞い上がった。

暮れていく時間に合わせて、
滑走路の明かりも、次々に華やかになる。
やがて宝石箱をひっくり返したように、
空港中の明かりが輝き始めるだろう。

「故郷に残った人たちは、いったいどうやって、
生涯の伴侶と巡りあったのかしら。
まさかお見合いする人続出、だったのかな?」

海からの風を頬に受けて、わたしは空を見上げ、
もう夜の闇色に変わってしまった空を行く、
坂崎くんの乗る飛行機の、灯りを目で追っていた。
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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