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10話 2枚の名刺


飲み会を終えて、翌日の土曜日。
閉じたノートパソコンの前に、2枚の名詞が並んだ。
1枚は、杏から渡された同窓生「坂崎新」の名刺。

そしてもう1枚は、昨日の飲み会で渡された、
隣の席に座っていた「橋場健斗」の名刺。

わたしは最初に「坂崎新」の名刺をとる。
彼の名刺には故郷にある航空会社のロゴが、
プリントされていた。飛行場で仕事をしているらしい。

まずは携帯に、杏から幹事を引きついだ旨と、
PCのメールアドレスを連絡する。
かなり事務的なメールだが、もう何年も会ってないのに、
むやみに親しげにするのもためらわれた。

わたしは次に「橋場健斗」の名刺をとった。
TVでもよくCMが流れる製薬会社のロゴを裏を返すと、
メモされている携帯のメールアドレスを打ち込んだ。

「昨日は楽しかったです。
ご縁があったら、また遊んでくださいね」

こういうことは、あまり深く考えないで打つ。
そうすると、だいたい最初は大丈夫なのだ。
問題は、その先がいつも上手くいかないことなのだけど。
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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