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4話 無邪気な後輩


「友だちが、合コン的な飲み会を開くんです。
大手製薬会社の人たちが来るんですけど」

寧々ちゃんはそういって、洗面所の鏡の中で微笑む。
わたしは急いで口をゆすぎ「行く行く」と笑顔で答えた。
「よかったー、先輩来てくれると安心できます」
寧々ちゃんはわたしの元へ駆け寄り、
両手をとって、小さくぴょんぴょん跳ねた。

潤んだ大きな瞳と、ツヤのあるブラウンのボブヘア。
毎日会っているけれど……やっぱり、かわいい。

でもわたしも就職して5年。
自分でも意外なくらい夢中で仕事をしてきた。
そのことに、ちっとも後悔はない。
だけどいつの間にか、自分より年下のコがいて、
わたしは先輩と呼ばれ、若くはないことになっている。

「今回は営業さんらしいから、きっと面白いですよ」
無邪気にはしゃぐ寧々ちゃんが、うらやましい。
わたしも、ほんの2年前まではこんな風だったのに。

明日や来週を考えても、どうってことはない。
でも来年、再来年のことを考えると、急に不安。
そしてこんな飲み会でも、出会いを探し、
未来につなげようと、心に力の入る自分がいる。
山際さくら(27)
食品メーカーで一般職勤務。がんばり屋でしっかり者。
美浜 杏(27)
さくらの高校時代の友人で、損害保険会社に勤務。
橋場健斗(31)
製薬会社に営業職で勤めている。仕事にとても積極的。
坂崎 新(27)
さくらの高校時代の同級生で、地元の航空会社に勤務。
朋納寧々(23)
さくらの会社の後輩。かわいい外見の上、親が裕福なお嬢様。

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