お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

わたしってイタい女?-10

「何のゲームをしてたんですか」
注文を聞かれた後、思い切って話しかけた。
「あ、これですか。魚釣りゲームです。
釣りが好きなんで、暇なときよくやるんですよ」

よかった。久城さんの趣味はキャバクラでも、
ゲームでもメイド喫茶でもなく、釣りだった。
それにしても、しぶいな。

「でも、こんな時間にお昼なんてたいへんですね」
「ふふふ、だけどここ、お魚がおいしいから、
ひとりでお昼の時は、よく来るんです」
「たしかに。ここの、おいしいですよね」

営業スマイルでない久城さんは、
ずっと一緒にいたくなるおだやかなムードの人だった。
わたしはふたりで、さばの味噌煮を食べたこの日を、
きっと、長く忘れないことだろう。
そして帰り際、久城さんは思いがけないことをいう。

「あの、よかったらメールアドレス教えてください。
もし、お伺いしてマズい時間や、急な在庫切れ等、
ご連絡もらえれば、いつでも対応しますから」

なんだ、仕事の用か……と思いながらも、
やっぱり、ものすごく心がときめく。

お役立ち情報[PR]