お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

もう、まいったな-12

それからすぐ浩一は、心療内科に通い、
少なくとも夜はぐっすり眠れるようになった。

そうして2カ月後にはリカーショップを辞めて、
地元のスーパーに転職した。
今じゃすっかり、パートさんたちのアイドルで、
周囲の人に大事にされて仕事をしている。

「今日さ、店でチキンカツの揚げ方教わったから、
今度の休みに作ってやるよ」
「えー、あれ、すごくカロリー高い」
「だからおいしいんだろ。おまえ少し太っていいよ」

そうしてほっぺたを、ぐいとつかまれた。
もう、まいったな。
元気になったらなったで、浩一はまたうるさい。
別れた方がいいのかも!? と思う日もある。

だけど。毎日、小さな気分の上下はあっても、
あの時、浩一のため、あそこまでできたのは、
たぶんものすごく彼を愛しているから、だと思う。

夏が終わって涼しくなったら、
引越しして、本格的にふたりで住み始める予定だ。
でもその前に浩一は、
わたしの両親に挨拶に行く気でいるらしい。

(おわり)

お役立ち情報[PR]