お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

結婚しちゃダメ!?-10

翌週の金曜日は、再び博政くんとデートした。
いやデートというより“深刻な話し合い”かな。

彼の部屋でもよかったけど、雰囲気が暗くなると、
わたしが帰った後が気の毒なので、
近所の小料理屋で、少しお酒を飲みながら話をした。

そこでは、思いがけず明るい話題が出た。

「来月から会社が、今回退職する社員全員に、
 転職の斡旋会社を紹介してくれることになった。
 たぶん、結婚式までには次の会社に入っているよ」

「なんだよかった、本当はすごく心配してたんだ」

体の奥深くから、ゆっくりと重いため息が出た。
それに「これでもう別れることはないんだ」と思ったら、
気がゆるんで、つい涙ぐんでしまった。

「あ、浩美ちゃん、ごめん。本当にごめんね」
博政くんは、そんなわたしの目じりを、
あわてて指でぬぐってくれる。

「でもぼくは、結婚前にこのアクシデントがあって、
 本当はよかったんじゃないか、とも思っている」

お役立ち情報[PR]