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40.ピエロ

とにかくこの状況の中では沈黙が一番怖かった。
しかし、瑞希の心配をよそに元カレと今カレが互いに瑞希との馴れ初めを話している。ありえない展開だと思いながらも瑞希も半分酔っ払ってきたせいか、だんだん居心地がよくなってきた。
しまいにはどちらが瑞希の“マヌケなところ”を知っているかを競い始める始末だ。
「新人の頃、社長に呼ばれてあまりに緊張していたせいか、社長室を出るときにノックとかしたんだよね?」
「電車の中で人の新聞を盗み読みしていて先にページめくられちゃって、まだ、待ってとか叫んだんですよ。俺、ホント、恥ずかしかったですよ」
アハハハ。悲しいことに笑いが絶えない。ここは自分がピエロになるのが賢明だと瑞希は悟った。


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