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30.実家からの電話

23時過ぎに青森の田舎から電話が入った。この日、何度も電話をかけていたようだ。が、携帯はずっと圏外だった。もうとっくに両親は寝ている時間なのに。一瞬、何かあったのかと瑞希は慌てて電話に出た。
実家はりんご農園だ。両親と兄夫婦で営んでいる。まだまだ田舎の青森では30を過ぎて独身でいることは“罪”みたいな言われ方をされる。
「全く嫁入り前の娘がこんな時間までどこにいたの?」
母など人を全て既婚か未婚かで分ける。
いくら瑞希が望んだからとは言え、高校から東京に出したのがいけなかったと両親は後悔している。今回もいつものように探りの電話だった。結婚相手がいないのなら田舎に戻ってこいというのだ。あまりのしつこさに
「相手ぐらいいるわよ」と
少し激昂して瑞希は電話をきった。


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